コッツウォルズへのツアー中には満足に食事ができず、バースに帰って来た時には腹ぺこMAX状態。しかし!花より団子、食事よりもビールのブライアンがバースの地ビールでまだ飲んでいない Abbey Ale を飲みたいとうるさいので、チェックしていた地元臭さ満載のクラッシックなパブ、Coeur De Lion へ向かう。
ここは Abbey Ale の直営店のようだ。
前もってネットで調べていたよりも静かな細い路地にあり、なかなかいい雰囲気だ。
中途半端な時間のせいか、それほど混んでおらず、早速 Abbey Ale のタップが並ぶカウンターへ。私は定番のベスト・ビター、Bath Best を、ブライアンは Bellringer を注文。
お約束の写真を撮っていると、バーテンのお姉さんが「バーの中に入って撮った方が面白いんじゃない?」と言って、私達をカウンターの中に立たせ、写真まで撮ってくれた。(残念ながらブライアンのカメラで撮影してもらったため、今アップする事ができない。。。後で追加するのでお楽しみに〜。)
ついでにポンプ式のタップの様子も見せてもらう。通常と違い太めのどっしりとしたレバーの後ろには、ひょろっとした長い口がついていて、ここからチョロチョロと注がれるらしい。
写真はベスト・ビター。通常のビターよりも若干バブル(炭酸のことをイギリスではこう呼ぶようだ)が多め。味はアンバーのモルトっぽい甘さはあるものの割とスッキリ。
Bellringer の方もベストとそれほど変わらないアンバー色をしていたが、味は若干ホップの苦味が強いようだ。
居心地が良いので、腹ぺこのくせに結構長居をしてしまった。
2階の窓から覗いてみると、様々な色の屋根が連なり、窓辺に飾られた鮮やかな鉢植えが更に彩りを添えていた。
パブを後にしてバースでの最後の晩餐にむかったのは Bill’s。こちらもあまり混んでおらず、運よく予約なしでもすんなり席に通された。
店のロゴに何となく見覚えが。。。どうやらオーストラリアのチェーンレストランのようだが?
気になってウェブサイトを調べてみると、やっぱり!!!雰囲気は全く違うが、ワイキキにある Bill’s と同じグループだった。
どことなくヒップな感じと、環境を配慮した雰囲気のグッズ販売、オリジナルのビールやサイダーなど、アメリカ本土に展開しているお気に入りの店、Trader Joe’s を思わせる。ハワイの店とは大違いだ。
旅行中は外食ばかりでどうしても野菜不足になりがちなのでサラダに餓えていた私は、豆苗と枝豆のサラダに香味焼き鳥トッピングを、ブライアンは相変わらずの肉食でリブアイステーキを注文。
どちらもとても美味しく大満足!
翌、8月23日は、ロンドンに向けて発つ前に、早起きしてバースの街が見渡せる丘の上を歩くスカイライン・ハイクに出かけた。
このトレイルは、バースの街を囲む丘の上をぐるりと歩けるコースで、全部で6マイルほど。所々キツイ登りもあるようだが、大体2時間半もあれば一周できるらしい。
我々は10時にチェックアウトしてその足でロンドンに向かうので、割愛してシャム・キャッスル(ハリボテ城)の建つ見晴らしの良い丘まで登って戻ることにした。
早朝の空気はひんやりと冷たいが、今日も良い天気になりそうだ。エイボン川にかかる橋を渡ると、水面から靄が立ち昇り、バースの街を覆っているのが見えた。
運河沿いの散歩コースや、閑静な住宅街を歩いて行く。平日の朝なので、出勤に急ぐ人もいれば、ジョギングをする人、犬の散歩をする人などと時折すれ違う。とても気持ちの良い朝だ。
柵で囲われた牧草地のような小道を抜け、ゴルフコースと書かれた看板の先にシャム・キャッスルがあるらしいが、ナビの指示する場所には道らしきものはない!?
仕方がないので手前の山道を上がって行くと、林を抜けた空き地に、なんとも立派なハリボテ城が、朝日を背にして神々しく聳え立っていた!
裏側は何もない牧草地だが、正面だけみるととっても素敵!偽物と言っても侮るなかれ。何と300年近くも前に建てられたものなので、歴史の刻んだ風格を宿していることは間違い無いのだ。
そして反対側にはバースの街が一望できる景色が広がっているが、朝靄であまりハッキリとは見えなかった。
足元の芝生は刈ったばかりのようで、気づくと靴が草だらけの緑色になっていた。この足でアパートに帰るのはマズイ!と歩きながらなるべく草や泥を落とす。
途中、運河に差し掛かると、ボートに乗ったカップルが丁度閘門式運河を登って来る場面に出くわした。
これはシアトルのマグノリアにあるロックや、パナマ運河と同様に高低差のある水面を行き来できる仕組みだが、規模はかなり小さい。門の開閉も手動で行うようだ。
運河沿いに立ち並ぶ家は朝日を浴びて水面にくっきりと影を落とし、穏やかな水面がまるで鏡のようだった。
見慣れた道に戻り、バースの市街地が近づいた。宿泊していたアパートの正面にあるカテドラルは毎日窓から見ていたのに、近くに来たのはこれが初めてだった。
立派な建物なのに、どうしても街の中心にあるアビーに人気を取られているような印象だが、また来る機会があればぜひ中も見学していたいなと思った。
飲んだビール:バースのブルワリー Abbey Ales より
Bath Best Bitter
Bellringer行った場所:
Coeur De Lion (Pub)
Bill’s Restaurant & Bar
シャム・キャッスル