ソールズベリーから2時40分の列車に乗り、次の目的地バースまでは1時間足らずだが、駅前の Railway Tevern では食べ物がなかったので、売店でおやつを買い込む。駅のホームにも売店があったので入ってみると、缶ビールがずらり。。。さっきブライアンが飲んだフランスのビール1664もトール缶で売られていた。何だか日本みたいで大喜びのブライアン。迷った結果、Westgate Brewery の Greene King IPA を購入。私はレモネードにした。
イギリスの電車は所々に向かい合って座れるテーブルのついた席がある。またファーストクラスは別の車両に別れているが、指定席車両というのはなく、一般車両の中で座席をリザーブされている区間があると座席の後ろにカードが差し込まれていたり、横の電光掲示板に「この駅からこの駅までは予約あり」というような記載がされている。誰も予約していない場合は「OPEN」と書かれているので、そういう席を選んで座る。料金はオフピークといつでも乗れる切符とでかなり変わってくるので、オフピークの時間帯に旅行するのが、座席も空いているし便利だと学習。
バースまであと20分ほどという頃、ブライアンが少し眠るねと言ったのだが、彼のα波が伝わってきたのか、いつの間にか私もウトウトしてしまったようで、ハッと目が醒めると何と駅に停車しており、看板には「Bath Spa」の文字が!
忙しい駅で沢山の人々が乗り降りしていた。慌ててブライアンを起こしたが、彼は寝ぼけ眼でぼーっとしている。「早く、降りるよ!」と言っても動かず。。。結局ドアは閉まり、列車が動き出してしまった。涙
次のブリストルで乗り換えて一駅戻り、バースに到着したのは予定よりもかなり遅れ、4時20分過ぎ。
幸い駅から宿までは近く、歩いて3分ほど。カテドラルの正面にある便利なアパートの最上階。セルフチェックインなのでオーナーと会う必要もなく、遅れても問題なしだから気楽で良い。
エレベーターが無いので4階(イギリスでは3階)までヒーコラ言いながら階段を登る。部屋はモダンな感じでシンプルだが、リビングの窓から大聖堂とその背後に連なる小高い丘が見えてとても気持ちがいい。
少しの間部屋でこれから3日間何をしようかと予定を立てる。ここでのハイライトは2つあり、ひとつはコッツウォルズ地方へのツアー、そしてローマ風呂の遺跡の見学だ。ここバースは名前の通り、古くから温泉が湧いており、ローマ人達が巨大なスパを建設し、築いた街なのだ。当時の温泉が現代でも湧いており、遺跡の近くに一般人が入れるスパ施設もあるので、そこにも入ってみようという話になった。
時間も遅くなってきたので出かけてみることにした。かなり肌寒く、羽織るものを持ってきて正解。流石に店などは皆閉まっていたが、ローマ風呂まではほんの数分でかなり良い立地の宿だと実感。
写真はアビー(大修道院)だが夕日に照らされ丁度綺麗に浮かび上がっていた。日没は8時と結構遅い。
ローマ風呂見学も夜10時までやっているようなので入って受付で聞いてみた。見学には自分で自由に廻れるように音声ガイドを貸してくれるらしいが、全部聞くとなると1時間半はかかるらしい。中には食事する場所も無いらしいので、先に見学するとなるとチョット腹の減り具合が心配だ。なので今夜は食事に行き、遺跡の見学は明日にすることに決定。
どこで食事をしたら良いのかわからないので、適当に歩き回ってみる。パブも沢山あるが、きちんと食事ができるところを探す。
ローマ風呂の裏側の小さな広場の片隅にある「クリスタル・パレス」という店に目が止まり、メニューを覗き込む。店の中もとても良さそうな雰囲気なので入ってみることにした。予約なしだったが、すぐにゆったりとしたトールチェアーのふたり用テーブルに通されラッキー。ブライアンはラムを、私はステーキのミートパイを食べることにした。ビールは Fuller’s というロンドンのすぐ近くのブルワリーの Frontier というラガーを、私はフランス産のワイン(Pinot Noir)を注文。
実はちゃんとしたミートパイを食べるのは初めて。ラムも美味しそうだったが、ブライアンが注文してしまったので同じものを頼むのも面白みがないという理由もあったのだが、イギリスに着いてからあちこちの店先やレストランのメニューでミートパイを見かけ、実はかなり気になっていたのだった。
実際に食べてみて、とても美味しく満足だったが、好みとしてはしっかり調理してしまう肉よりは半生くらいのステーキの方が良いかな。
ラムの方は文句なしに美味しく、サービスもとても良かったので、イギリスではチップは強制ではないが、15%と奮発。まぁ、アメリカでは当たり前だが、ヨーロッパでは価格に既にサービス料が含まれているそうで、常連でなければ特にチップを置く必要はないらしい。でもアメリカの習慣、特にハワイではチップの割合が本土よりも高い(本土では大体料金の10〜18%だが、ハワイでは15〜20%が基準で、よほどのことがない限り18%は置く)ので、ついつい起きたくなってしまうのだ。
さて、お腹も膨れ、満足したところで宿に向かうが、その途中の誘惑の多さには抗うのが難しい。特にビールに関しては意志の弱い我々は、寝る前にもう一杯行くか、ってな事ですぐ近くの The Huntsman というエールハウスに吸い込まれるように入っていった。
内装はかなりクラッシックな感じで落ち着く。壁には興味深い絵が飾られていたり、見ていても結構楽しめる。緑の壁やアンティークなシャンデリアもアメリカで見るパブの雰囲気とは違ってとても良い。
ここは先ほど飲んだ Fuller’s Brewery の直営店のようで、沢山の種類が置かれていた。ここで飲んだビールは、Sticky Wicket Tripical Pale Ale と、Honey Due Organic Golden Ale。ペールエールの方は「トロピカル」と言うだけあってかなりフルーティな感じで、しっかり炭酸もあり、とてもリフレッシング。ゴールデンエールの方もスキッと軽く爽やかな喉ごしで美味しかった。
ビールを飲み終える頃にはもうほとんど他の客はいなく、そろそろ閉店と言う雰囲気を醸し出していたが、誰も何も言うでもなく、オープンな雰囲気の感じの良いパブだった。
半分千鳥足で、すぐにでも部屋に帰ってベッドになだれ込みたい気分だったが、食料調達のために駅前の小さなスーパーまで歩き、フルーツやヨーグルトにはちみつ、コーヒー、そしてビールなど、結構仕入れて帰ってきた。
飲んだビール:
Frontier
Sticky Wicket
Organic Honey Dewお店の情報:
The Crystal Palace
The Huntsman